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禅の教えに学ぶ、処世の極意 第三回(全四回)

2017年4月10日

主な修行形態として坐禅を採用するのは、達磨大師が坐禅の法を伝えたとする以外にも、古来より多くの諸仏が坐禅によって悟りを開いてきたからであるとされる。最近は、坐禅によってセロトニン神経が活性化され鍛えられることや、通常とは異なる独特なアルファ波が発生することが、精神的安定や心身の健康の一因であるという生理学教授もいる。ただし、自分も根本的には仏祖と同一であるという境地に到達した者には、一切の行動にことごとく仏道が含まれているという価値観が生じるため、坐禅に限らず念仏や読経も行うようになる。

文字や言葉で教えることを避けて坐禅を勧める理由として、世尊拈華、迦葉微笑における以心伝心の故事を深く信奉しているという以外にも、自分の内奥が仏であることを忘れて経典や他人の中に仏を捜しまわることがかえって仏道成就の妨げになるからであると説く。

沢庵和尚がたとえて言うには、「水のことを説明しても実際には濡れないし、火をうまく説明しても実際には熱くならない。本当の水、本物の火に直に触ってみなければはっきりと悟ることができないのと同様。食べ物を説明しても空腹がなおらないのと同様」で、実際に自身の内なる仏に覚醒する体験の重要性を説明し、その体験は言葉や文字を理解することでは得られない次元にあると説き、その次元には坐禅によって禅定の境地を高めていくことで到達できるとする。

近年、禅の教えが見直され興味を持つ人が増えている。昨年、東京国立博物館で催された「臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念 特別展「禅―心をかたちに―」 」( 2016年10月18日(火) ~ 2016年11月27日(日)開催)の影響もあると思う。(第四回へ続く)

福嶋さん

執筆者『福嶋 義弘(ふくしま よしひろ)氏』プロフィール

【略歴】
・昭和53年 日本電気ソフトウェア株式会社(現NECソリューションイノベータ株式会社)入社
・基本ソフト(コンパイラ)開発を担当
・昭和61年教育部門へ異動、それ以降教育、人材育成業務を担当
・ITトレーニングセンター長を務め2013年12月に定年
・現在iコンピテンシ・ディクショナリ活用システム構築に携わる一方、株式会社アイテックの顧問に就任

【実績】
・ITSS(経済産業省 ITスキル標準)を社内の人事制度、人材育成制度に導入。業界では先進事例として注目された。その中心メンバーとして活動。その後は、高度IT人材育成のため、経産省各種委員会、産学連携、特定非営利法人 スキル標準ユーザー協会(SS-UG)などで推進活動を行っている 
・2006年4月~2015年3月産業技術大学院大学 客員教授委嘱
・SS-UG(スキル標準ユーザー協会) 理事、認定ITSSシニアコンサルタント
・IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)主催 ITSSエデュケーションプロフェッショナルコミュニティ副主査
・IIBA 日本支部 代表理事(2008年12月~2012年12月、2015年1月~)
・JISA(一般社団法人情報サービス産業協会)
平成26年度市場創出チャレンジ委員会イノベーション人材部会部会長
・東京都ベンチャー企業大賞審査員 など

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