データベーススペシャリストの資格を保有するメリットを徹底解説
データベーススペシャリスト試験は、データベースに関する知識・技能を評価するための資格試験です。データベースの設計や運用、管理などに必要な知識やスキルを問われる問題が出題されます。
IT化の進展により、データベースは現代社会において非常に重要な役割を果たしています。データベーススペシャリストの資格は、データベースに関する高度な技術力を有する人材として、企業や組織から高い評価を受けている資格のひとつといえます。
「データベーススペシャリストの資格を保有するメリットは?」
「データベーススペシャリスト試験の出題範囲は?」
「データベーススペシャリスト試験に向けたおすすめの対策を知りたい」
このような疑問をお持ちの方のために、本記事では、データベーススペシャリストの資格を保有するメリットや、データベーススペシャリスト試験の出題範囲、資格取得にあたっておすすめのテキストや通信教育をご紹介します。
データベーススペシャリストの資格を保有するメリット
データベーススペシャリストの資格を保有するメリットとして、以下の点が挙げられます。
・データベースの専門知識を得られる
・資格手当が支給されることがある
・即戦力として活躍が期待される
それぞれのメリットについて、詳細を解説します。
データベースの専門知識を得られる
データベースはあらゆる企業活動において必須の固有技術です。専門的な知識がないと、効率的なデータ管理ができず、パフォーマンスの低いデータベースになってしまいます。
データベーススペシャリストの資格を保有することで、データベースに関わる専門知識を備えることができます。その結果、企業活動を支えるデータ群の管理やパフォーマンスの高いデータベースシステムの構築、顧客のビジネスに活用できるデータ分析基盤の提供など、専門性の高い業務にもその知識を活かすことができます。
資格手当が支給されることがある
必要な専門知識を持ち、専門資格を所有する人に対しては、多くの企業で資格手当が支給されます。
データベーススペシャリストの資格を取得すると、基本給与が上がったり、3万円から10万円程度の資格取得手当が支給される場合があります。また、企業によっては、さらに報奨金を支給する場合もあります。
即戦力として活躍が期待される
データベーススペシャリストは、情報処理技術者試験のなかでも高度なレベルの試験とされています。
資格取得によって、高度IT人材として確立した専門分野を所有している証明ができるでしょう。その専門性の高さから、転職直後でも即戦力としての活躍が期待されています。
データベーススペシャリスト試験の出題範囲
データベーススペシャリスト試験は、「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」の4部構成となっています。午前は四肢択一の選択式、午後は記述式の試験です。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
---|---|---|---|---|
試験時間 | 9:30~10:20
(50分) |
10:50~11:30
(40分) |
12:30~14:00
(90分) |
14:30~16:30
(120分) |
出題形式 | 多肢選択式
(四肢択一) |
多肢選択式
(四肢択一) |
記述式 | 記述式 |
出題数 | 30問 | 25問 | 3問 | 2問 |
解答数 | 30問 | 25問 | 2問 | 1問 |
参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:データベーススペシャリスト試験
それぞれの出題範囲の詳細を説明します。
午前Ⅰの特徴と出題範囲
午前Ⅰ試験は、30問の多肢選択問題から構成され、50分で解答しなければなりません。
問題はテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の全ての範囲から出題されます。
次の(1)~(3)のいずれかを満たすと、その後2年間は午前Ⅰ試験の受験が免除されます。
(1)応用情報技術者試験に合格する。
(2)いずれかの高度試験又は支援士試験に合格する。
(3)いずれかの高度試験又は支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点以上の成績を得る。
参考:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 試験要綱
2年以内に応用情報技術者試験やその他の高度試験や支援士試験を受験している場合は、午前Ⅰ試験の免除対象となっているか確認しましょう。
午前Ⅱの特徴と出題範囲
午前Ⅱ試験は40分間で、25問の多肢選択式問題から構成されています。
出題範囲は午前Ⅰに比べて狭く、データベースに特化した専門的な知識を問う内容となっています。
データベースの全体計画、要件定義、分析・設計、実装・テスト、運用・管理まで包括的な理解が必要です。
試験範囲の詳細は、データベーススペシャリスト試験のシラバスを確認しましょう。
参考: 「データベーススペシャリスト試験(レベル4)」シラバス(Ver.4.0)
午後Ⅰの特徴と出題範囲
午後Ⅰの試験は、90分間で出題数3問のうち2問を選択して回答する記述式問題です。1つの問題につき設問は3つ程度で、さらに小問題が3問ずつ程度あります。
試験内容はデータベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること、データベースシステムの運用・保守に関すること、データベース技術に関することから出題されます。
1問あたりのページ数は7ページ前後と多く、短い時間で問題文を読み解き、回答する能力が必要です。
午後Ⅱの特徴と出題範囲
午後Ⅱ試験は、120分間で出題数2問のうち1問を選択して回答する記述式問題です。1つの問題につき設問は3つ程度で、さらに小問題が3問ずつ程度あります。
1問あたりのページ数は9?14ページ前後で、午後Ⅰ試験よりもボリュームが多いです。さらに、出題内容もデータベース管理・運用のより高度な側面に関する知識を問うものとなっています。データベースに関わる広く深い専門的な知識が必要です。
データベーススペシャリスト試験に向けた対策
データベーススペシャリスト試験に合格するためには、限られた時間で効率よく試験勉強をする必要があります。そのためには、自分に合った教材を選ぶことが重要です。
本記事では、以下の方法での試験対策をおすすめします。
- 通信教育などの専門コースを受講する
- テキストで勉強する
- 模試や問題集で実力を確認する
それぞれの勉強方法に沿ったおすすめの教材もあわせてご紹介します。
通信教育などの専門コースを受講する
データベーススペシャリスト試験は専門性が高く、独学で試験対策をしているとつまずいてしまうことがあります。そのような場合に備え、書籍やeラーニングがセットになっている通信教育を受講したり、疑問点を質問できるセミナーを受講することが効果的です。
ここでは、おすすめの講座をご紹介します。
何から始めればいいかわからない方におすすめ「データベーススペシャリスト スタンダードコース」
書籍・eラーニング・公開模試がセットになっている通信教育です。午前試験と午後試験の両方の対策ができます。書籍でインプット学習をおこない、eラーニングのテストや公開模試でアウトプット学習をおこなうことで、効率的な学習が可能です。疑問があれば講師に質問することもできるため、安心して学習に取り組めます。
データベーススペシャリスト スタンダードコース | IT資格試験の取得、IT人材育成は株式会社アイテック(iTEC)
試験直前の総仕上げをしたい方におすすめ「データベーススペシャリスト 合格ゼミ 直前対策講座」
Zoomでの少人数制のセミナーです。午後II試験(概念データモデル設計)の重要な設計パターンを、例題をときながら得点力強化を目指して解説します。設計パターンを用いた概念データモデル設計の演習をつうじて、午後II試験を突破できるモデリングスキルの習得を目指します。直前の総仕上げとして最適な講座です。
2022 データベーススペシャリスト 合格ゼミ 直前対策講座 | IT資格試験の取得、IT人材育成は株式会社アイテック(iTEC)
※「データベーススペシャリスト 合格ゼミ 直前対策講座」は2023年6月2日頃の販売開始を予定しています。
テキストで勉強する
データベーススペシャリスト試験では深い知識を問われるため、断片的な知識だけでは合格できません。そのため、体系的に学習できるテキストや、問題の形式に慣れるための問題集を用いた学習が効果的です。
ここでは、おすすめのテキストをご紹介します。
午後対策を重点的に学習したい方におすすめ「データベーススペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策」
午後対策を重点的に効率よく学習できるよう構成されている書籍です。午前Ⅱ試験に必要とされる専門知識と午後問題の解法ポイントを短時間で効率よく学習できます。重要キーワードをまとめたWebキーワード集も付録としてついており、スキマ時間などを活用して午前Ⅱ試験の頻出キーワードを覚えられます。
データベーススペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策 | IT資格試験の取得、IT人材育成は株式会社アイテック(iTEC)
※「データベーススペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策」は2023年4月中の販売開始を予定しています。
模試や問題集で実力を確認する
データベーススペシャリスト試験は、限られた時間のなかで高い難易度の問題を数多く解く必要があります。本番を想定した模試や問題集の活用によって実力を確認することは、有効な対策となるでしょう。
ここでは、おすすめの模試や問題集を紹介します。
数多くの問題を解きながら対策したい方におすすめ「データベーススペシャリスト 総仕上げ問題集」
最近の出題傾向を理解するための直近3期分の本試験問題とその詳細な解答・解説を収録した問題集です。学習前に自身の苦手ポイントや、知識があいまいな分野など現状の実力をチェックできる「分野別Web確認テスト」も付録としてついています。
データベーススペシャリスト 総仕上げ問題集 | IT資格試験の取得、IT人材育成は株式会社アイテック(iTEC)
※「データベーススペシャリスト 総仕上げ問題集」は2023年5月頃の販売開始を予定しています。
本番を想定した対策をしたい方におすすめ「データベーススペシャリスト 全国統一公開模試 (採点付)」
本試験と同じ形式で対策ができる模擬試験です。模擬試験では、当日の時間配分や、問題の選択などを意識することによって、本番を見据えた予行練習ができます。模擬試験の結果を確認することで、苦手分野の復習計画を立てたり、間違えやすい問題の傾向と対策を把握でき、効率よく本番試験に備えられます。
データベーススペシャリスト 全国統一公開模試 (採点付) | IT資格試験の取得、IT人材育成は株式会社アイテック(iTEC)
まとめ:データベーススペシャリストの試験対策をして合格を目指そう
データベーススペシャリストの資格を取得すると、企業活動に必要な専門知識を得られるほか、資格手当や、即戦力として期待されるなどのメリットがあります。
まずは自分に合った教材を用いて試験対策をし、データベーススペシャリスト試験の合格を目指しましょう。